フローライト(蛍石)/中国産

フローライト(蛍石)
フローライト(蛍石)はフローライトは本来、無色の結晶ですが内部にわずかな不純物が混ざりこむことで、緑色、黄色、紫色などの色になります。
日本名は蛍石で、これは結晶を加熱すると割れてはじける様子が、蛍に似ていることから名づけられました。
産地の産地の中国 湖南省郴州市宜章県

つづいて、産地です。
中国南部の湖南省郴州市(ちんしゅう市)にある宜章県です。
郴州市では、他にもクォーツ(石英)やカルサイト等が産出します。
形状や特徴

つづいて、フローライト(蛍石)の特徴です。
フローライトは花崗岩やペクマタイトなどに立方体や八面体、塊状で産出します。
こちらの写真は、メイン画像をアップしたもので、表面には凹凸があり、また階段状の模様も入っています。

こちらのフローライト(蛍石)は、上記の石を光に透かしたものです。透かしたことにより表面に入った階段状の様子がよりはっきりとわかります。
また、ゾーニングが入っているのがわかります。ゾーニング(zoning)は、フローライトの内部に帯状に入った模様で、濃淡によるものや異なる色からなる模様の事です。
このゾーニングは、成長過程での環境の変化を示すもので、なんらかの理由で周辺の成分が変わり色が異なっています。

こちらのフローライト(蛍石)はいくつもの結晶が重なって成長してゴツゴツしています。

こちらはすべて同じ産地のフローライト(蛍石)です。
大きさが異なるものの立方体の結晶が重なる様子やゾーニングが入っている感じが同じです。

こちらは八面体のフローライト(蛍石)です。
このような形で産出ることがありますが、こちらはフローライトの劈開を利用して八面体に加工したものです。かわいらしい感じが人気です。
中国産フローライト(蛍石)の動画
こちらは、中国産フローライト(蛍石)です。
紫色や無色で立方体の結晶が重なるように成長しています。
立方体の表面にさらに四角形の結晶がブロックの様な模様を作っていて自然の美を感じます。
光に当てると部分的に薄らと透け淡い紫色になります。
フローライト / Fluorite
和名:蛍石
分類:ハロゲン化鉱物
モース硬度:4
劈開:八面体に完全
断口:平坦、貝殻状
光沢:ガラス光沢
結晶構造:等軸晶系
比重:3.0〜3.3
産地:中国 湖南省郴州市宜章県
【関連商品】
【参考文献】
・岩石と宝石の大図鑑―ROCK and GEM/誠文堂新光社
ロナルド・ルイス ボネウィッツ(著)・青木 正博(訳)ISBN:978-4416807002