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オブシディアン(黒曜石・十勝石) 原石

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オブシディアン(黒曜石)とは

オブシディアン(黒曜石)とは

鉱物学的特徴

オブシディアンは火山岩の一種で、火山ガラスとして知られる非晶質の鉱物です。結晶構造を持たないため、ガラス特有の光沢と滑らかな質感を持ちます。
主成分は二酸化ケイ素で、含有率は70%以上になります。モース硬度は約5である一方、割れやすい性質があり、断口は鋭利で貝殻状になります。
これにより、古代では鏃などの切削工具として活用されました。

形成過程

オブシディアンは火山活動によって生成されます。
二酸化ケイ素を多く含む溶岩が地表に流出し、急速に冷却されることで結晶化が阻害され、非晶質のガラス質構造が形成されます。
この急冷により、顕微鏡レベルでも結晶をほとんど含まないことが特徴です。また、気泡や鉱物の内包物を含むことで、模様や色彩の変化があります。

その他情報

オブシディアンは火山活動の盛んな地域で見られます。
主要産地としては、アイスランド、トルコ、メキシコ、日本が挙げられます。日本では、北海道の十勝岳周辺や九州の阿蘇山、長野県の和田峠などが有名です。
これらの地域は縄文時代の石器制作に利用された黒曜石の産出地でもあり、考古学的価値も高い場所になります。

オブシディアンはその鋭い断口と加工のしやすさから、古代では矢じりやナイフ、刃物として重宝されました。
また、その光沢のある美しい表面は装飾品や宗教的儀式の道具としても使用されました。現代においては、ジュエリーや彫刻の材料として利用されています。

特定の条件下で形成される「スノーフレークオブシディアン」には白い結晶模様が見られ、また、赤褐色が特徴の「マホガニーオブシディアン」や虹色の光彩を放つ「レインボーオブシディアン」はコレクターに人気があります。
これらの多様な模様と色彩は、含まれる微量成分や形成環境の違いによって生じます。

オブシディアンは古代文明において、魔除けや保護の象徴とされていました。その鏡のような表面は、内省や真実を見つめる道具としても用いられたと云われています。

オブシディアン / Obsidian
和名:黒曜石(黒耀石)
分類:火成岩
色:黒色、褐色
硬度:5
劈開:なし
断口:貝殻状

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