クンツァイト/アフガニスタン産

クンツァイト
クンツァイトは紫色や桃色をしたリシア輝石(スポジュメン)で、この綺麗な色はマンガンイオンに起因しております。
リチウムを含む花崗岩ペグマタイトに産出し、リチウムを生成するのに重要な鉱物資源です。
クンツァイトという名前の由来は、アメリカの宝石学者・クンツ博士に因んで名づけられました。
また、色によってリシア輝石は呼び名がかわります。
ピンク色・紫色:クンツァイト(kunzite)
緑・黄緑色:ヒデナイト(hiddenite)
黄色:トリフェーン(triphane)
産地のアフガニスタン ラグマーン州

つづいて、産地です。
中東アフガニスタンのラグマーン州です。
こちらのラグマーン州では、他にもリシア電気石(エルバアイト)やベリル(緑柱石)等が産出します。
形状や特徴

つづいて、クンツァイトの特徴です。
クンツァイト、つまりリシア輝石(リチア輝石)は、リチウムとアルミニウムからなる珪酸塩鉱物で輝石族に属します。
綺麗な色合いをしたクンツァイトですが、割れやすい劈開があり、また、紫外線に長期間さらされると退色する性質があることから宝石としてあまり向いていません。
また、見る方向によって色が異なって見える多色性の性質をもっているのも特徴で、上の写真は最初の写真の石を薄い面(横面)から撮影したものです。広い面(正面)からみると淡い色合いですが、薄い面からみると紫色をしており、多色性を確認できます。

こちらのクンツァイトはゴツゴツした結晶で、紫色を帯びた淡いピンクをしており柱面には独特の条線が入っています。
表面はガラス光沢で彫りの深い条線がある為、光にキラキラと反射して綺麗です。
黒色の不純物を含んでおりますが、綺麗な色合いです。

こちらのは、黄色のリシア輝石であるトリフェーンです。
トリフェーンの黄色の要因はまだ解明されていませんが、きれいな色合いをしています。

こちらは無色のリシア輝石で、不純物を含まない本来のリシア輝石の色となります。
ゴツゴツした結晶で平面になっている部分はガラス光沢で光に反射し、また、内部にはクラックが入っていますが透明度があります。
アフガニスタン産クンツァイトの動画
こちらのクンツァイトは濃淡のある紫色をした結晶です。
表面は条線によってボコボコしていたり白くなっている部分もありますが、比較的透明度のある結晶です。
ゴツゴツしており、平面になっている部分はガラス光沢で光に反射します。
クンツァイト / Kunzite
和名:(リシア輝石/リチア輝石)
分類:珪酸塩鉱物
モース硬度:6.5〜7
劈開:完全
断口:亜貝殻状
光沢:ガラス光沢
結晶構造:単斜晶系
比重:3.0〜3.2
産地:アフガニスタン ラグマーン州
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【参考文献】
・岩石と宝石の大図鑑―ROCK and GEM/誠文堂新光社
ロナルド・ルイス ボネウィッツ(著)・青木 正博(訳)ISBN:978-4416807002