ヘミモルファイトは亜鉛鉱床の酸化帯に産出する珪酸塩鉱物で、通常の色は白色や無色、淡青、淡緑、黄色、褐色をしています。
つづいて、産地です。
中国雲南省文山チワン族ミャオ族自治州にある文山市です。
文山亜鉛鉱山(The Wenshan Zinc Mine)は、とても美しい深青色をしたヘミモルファイト(異極鉱)が産出することで知られています。また、日本では、岐阜県神岡鉱山や富山県亀谷鉱山等からも産出します。
つづいて、ヘミモルファイト(異極鉱)の特徴です。
ヘミモルファイトには主に二通りの産状があり、一つはこちらの産地の様な塊状と、もう一つは柱状をしています。
ヘミモルファイトという名は、半分(hemi)と形(momr)を表すギリシア語が語源とされており、これは柱状の結晶の両端が異なる形状をしている為です。
しかしながら、両端面がはっきりとしている結晶は稀で、ぶどう状、粒状、塊状、繊維状などで産出します。
また、亜鉛鉱床の酸化帯で形成されることから亜鉛の原料となる事もあります。同じ亜鉛鉱石であるスミソナイト(菱亜鉛鉱)とは外見が似ているが、塩酸を使用したり紫外線ライト(ブラックライト)を使用したりすることにより判別ができます。
こちらのヘミモルファイトはボコボコとした結晶で、ブドウ状に似た丸みを帯びた形状をしています。
結晶表面に光を当てると細かくキラキラと光に反射して綺麗です。
こちらのヘミモルファイト(異極鉱)は、茶色をした母岩に張り付くように成長しています。
割れた断面には数ミリの薄い結晶であることがわかります。
こちらは数カ所を平面にスライスカットされたヘミモルファイト(異極鉱)です。
前の写真と同様に割れた断面を見ると薄い結晶であることがわかります。また、表面は独特な光の反射があります。
ヘミモルファイト / Hemimorphite
和名:異極鉱
分類:珪酸塩鉱物
モース硬度:4.5〜5
劈開:完全
断口:不平坦
光沢:ガラス光沢
結晶構造:斜方晶系
比重:3.4〜3.5
産地:中国 雲南省文山市
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