ラブラドライト/マダガスカル産

マダガスカル産ラブラドライト
マダガスカル産のラブラドライトです。
ラブラドライト(ラブラドル長石)は曹灰長石と呼ばれる斜長石の一種です。
曹灰長石は、玄武岩や安山岩等の火成岩や変成岩に含まれてる鉱物です。
また、カナダのラブラドール半島にあるセント・ポール島で発見された事にちなんで名づけられました。
産地のマダガスカル アッチモ・アンドレファナ地域圏のアンパニヒ

つづいて、産地です。
マダガスカル共和国アッチモ・アンドレファナ地域圏のアンパニヒです。
オンライン鉱物データベースの「mindat 」によると、マダガスカル産の研磨されたラブラドライトは、しばしば「トゥリアラ(Toliara)」や「アッチモ・アンドレファナ」、あるいは単に「マダガスカル」産と表示されていますが、いずれもアンパニヒ地区のフォタドゥルヴォ(Fotadrevo)やマニリィ(Maniry)にあるいくつかの斜長石の採石場で産出された石との事です。
形状や特徴

ラブラドライトの最大の魅力は結晶が光に反射して虹色に見える事で、これは内部の金属質のとても薄い層が平行に成長しており、光がこの層に反射した際に見える為です。
この反射の様子は、ラブラドル効果(ラブラドレッセンス)と呼ばれています。
こちらは一枚目と同じ石で、別角度から撮影したものです。灰色の石の一部分に、薄っすらと青色の光の反射があるのがわかります。

こちらは、別のラブラドライトです。
塊状でゴツゴツした原石の表面に青色の反射があるのがわかります。

上の写真の石の一部分を近距離で撮影したものです。
長石は、火成岩の主要構成鉱物で、アルカリ長石と斜長石の2つに分類されますが、こちらの写真には、斜長石の特徴である平行に反復している「集片双晶」が見られます。

板状に加工したラブラドライトで、表面を磨いてあります。
青色や淡いオレンジ色の反射があります。

上の板状ラブラドライトの裏面です。微妙に光の反射の色合いが異なります。

全体を磨いたラブラドライトです。磨いたことによりザラザラとした表面が無くなり、艶があります。
磨きにより、光の反射が、よりはっきりと分かり、こちらのラブラドライトには、青色や黄色、オレンジ色の反射があります。

ペンダントトップに加工されたラブラドライトです。綺麗なラブラドレッセンスは、アクセサリーに加工される事が多く、上質なものは宝石として扱われています。
ラブラドライト(ラブラドル長石)の動画
こちらのラブラドライト(ラブラドル長石)は、磨いたことにより結晶の光の反射がよりはっきりと表れ、青色や黄色、オレンジ色の閃光が見え綺麗です。(強い光の方がよりはっきりと見えます)
見る角度により光が反射する色が微妙に異なる為、魅力的な石です。
また、閃光だけでなく細かな光の反射もある部分もあります。
動画後半にラブラドレッセンスの様子を撮影しておりますので、どうぞご覧ください。
ラブラドライト / Labradorite
和名:ラブラドル長石
分類:珪酸塩鉱物
モース硬度:6〜6.5
劈開:完全
断口:亜貝殻状〜不平坦
光沢:ガラス光沢
結晶構造:三斜晶系
比重:2.7
産地:マダガスカル アンパニヒ
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【参考文献】
・Mindat 「Labradorite」 (https://www.mindat.org/min-2308.html) 閲覧日:2021年4月04日
・岩石と宝石の大図鑑―ROCK and GEM/誠文堂新光社
ロナルド・ルイス ボネウィッツ(著)・青木 正博(訳)ISBN:978-4416807002