• 1.モロッコ産バナジナイト
• 2.産地のモロッコ ドラア＝タフィラルト地方ミブラデン鉱山
• 3.形状や特徴
• 4.バナジナイトの動画

モロッコ産バナジナイト(褐鉛鉱)

バナジナイト(褐鉛鉱)とは、産業的のバナジウム鉱石の1つで、方鉛鉱等の鉛堆積物が酸化してできる珍しい鉱物です。バナジン鉛鉱とも呼ばれています。

産地のモロッコ ドラア＝タフィラルト地方ミブラデン鉱山

つづいて、産地です。
アフリカ北部のモロッコ王国ドラア＝タフィラルト地方ミデルト州にあるミブラデン鉱山です。
ミブラデンは、ミデルトの町の北東約25kmにあり、上質なバナジナイトが採れることで知られています。
バナジナイト以外にもバライトやアラゴナイトが産出します。
※ドラア＝タフィラルト地方(Draa-Tafilalet)は、Meknes-Tafilalet地域のErrachidia州とMidelt州、Souss-Massa-Draa地域の3を統合することによって2015年9月に設立された地方です。(Wikipediaより) 産地が、「Midelt, Khenifra Province,Meknes-Tafilalet」という記述されているのを見ますが、こちらは、旧区分になります。

形状や特徴

つづいて、バナジナイトの特徴です。

バナジナイトの結晶は六角形の柱状をしており、通常は明るい赤色や橙色ですが、茶色や灰色、無色などもあります。 「Mineralogy Database」によるとバナジウムは、鉛：73.15%、バナジウム：10.79%、酸素：13.56%、塩素：2.50%で構成されており、バナジウムが、ヒ素に置き換わるとミメタイト(ミメット鉱)になります。
また、同じリン酸塩鉱物であるパイロモルファイト(緑鉛鉱)のリン(燐)が、ヒ素に置き換わるとこちらもミメタイトになります。1966年にBakerは、合成法により、バナジナイト、ミメタイト、パイロモルファイトの間には完全な系列があることを示しました。
また、これらの鉱物は、アパタイトグループに属す鉱物です。

こちらの写真のバナジナイトは濁った感じの結晶で、チョコレート色をしています。 密集して結晶が成長し、光を当てるとキラッと反射して綺麗です。

こちらは、別のバナジナイトの結晶の近影です。
大小大きさの異なる板状をした六角形の結晶が成長しています。

こちらは、別のバナジナイトです。母岩上に小さな結晶が分散して成長しています。

こちらは、一つ前の写真のバナジナイト結晶の近影です。赤みを帯びた茶色の結晶が、ところ狭しと成長しています。また、光沢が綺麗です。

こちらは、別の部分の結晶です。重なるように結晶が成長していますが、部分的に透明度がある結晶もあります。

バナジナイトの動画

バナジナイト(褐鉛鉱)

パイロモルファイト(緑鉛鉱)